前日高値安値のブレイクアウト手法
ブレイクアウトの手法は色々ありますが、今回は前日の日足高値安値ブレイクを狙った手法です。
高値ブレイクでロングエントリー、安値ブレイクでショートエントリーという形で、決済をどうするか?という事を色々と検証しています。
今回はその中の一つを紹介します。
現在、デモ口座で稼働を開始した段階でリアルの実績はまだありません。
考え方、データやバックテストの結果から何か参考になる事があれば活用してください。
前日高値安値ブレイクの優位性
まず、前日高値安値のブレイクに優位性があるのか考えます。
以下の図はドル円1時間足のチャートです。
黄色のラインが前日高値、水色のラインが前日安値です。
赤丸が高値を超えた部分、白丸が安値を超えた部分です。
この部分を利用して何かトレードは出来ないか?という考えなわけです。
ただし、以下の様な場面もあります。
ブレイクはしたもののすぐに戻されています。
このような場面で利益を出すのは難しいでしょう。
ブレイク後の挙動
ブレイク後に高値安値をどれくらい更新するのか、過去の割合をデータで見てみましょう。
図は、前日高値安値ブレイク後にその日の終値までで何pips更新したかの割合を示した表です。
2012年1月~2022年7月までのドル円の日足四本値から算出したデータです。
これを見ると、5pips以上が約90%、10pips以上が約80%、25pips以上が約50%です。
ブレイク後の伸びしろはありそうだなという感じはしますよね。
ただし、ブレイク後にそのままこれだけ伸びるわけではありません。
だいたいは上下しながらで、場合によっては一旦大きく戻ってしまう事もあります。
以上の点などを踏まえて、デモ口座で検証を開始した決済方法が以下になります。
ブレイクアウト後の1時間足確定
ブレイクアウト後の挙動は、そのまま伸びていく事もあればダマしで終わる事もあります。
また、一旦戻ってから再ブレイクして伸びていくパターンや高値安値を挟んで上下するような場面もあります。
ブレイクによる優位性は感じるものの、決済方法によって期待値は変わります。
そこで、期待値がプラスになりそうな方法として1時間足の確定に着目してみました。
高値ブレイクでロングエントリー、安値ブレイクでショートエントリー。
エントリーした時の1時間足が確定したら決済、という形です。
エントリーは高値安値それぞれ最初の1回目のブレイクだけという条件です。
以下の様なイメージです。
白丸の部分は安値ブレイク後に-6pips戻って1時間足が確定しています。
赤丸の部分は高値ブレイク後に+20pips伸びて1時間足が確定しています。
このような感じで、2012年1月~2022年8月までのドル円の1時間足四本値からデータを求めてみました
期待が持てそうな数値が出ていますが、これにスプレッドやスリッページなどがかかってくるのでどうなるか?といったところです。
EA化してバックテストをしてみました。
ブレイクアウト1時間足決済のバックテスト
営業日切り替え前後はスプレッドが極端に開くことが多いので、サーバー時間で1:00~23:00をトレード時間としてテストをしています。
期間は2012年1月~2022年8月で、スプレッドは0.8pips固定で行っています。
TDS(デューカスコピーのヒストリカルデータ)を使用。
一応プラスですが、年によってバラツキが大きいでしょうか。
それに、致命的な逆行も1時間足確定まで待つのは無駄ですかね。
保有時間に関しては、時間の途中にエントリーしてその時間の終わりまでなので、全て1時間以内です。
無駄な大負けを減らすようにSLTPやトレーリングストップで調整をしてみました。
負け額を抑える事は成功したようです。
結局スキャルピング寄りになっちゃったかも知れません。
この状態で、デモ口座で稼働を開始したところです。
日足レベルで一方的なトレンドが出ている時は良さそうかな。
まとめ
ドル円以外の通貨でも試しましたが、年差が激しく使いにくい感じになりました。
スプレッドの影響も大きい気がします。
ボラが大きくてスプレッドが広い通貨は別のアプローチが良さそうですね。