移動平均線のクロスとエントリー④
色々なロジックをEA化して検証しています。
検証の過程も含めてアウトプットしているので、ゴールが見えていて、こうやれば勝てますよって話ではありません。
もしかしたらこの中に、みなさんにとってのヒントが有るかもしれないし、無いかもしれないし…
移動平均線(MA)のゴールデンクロス(GC)とデッドクロス(DC)に関する検証の第4章です。
初めての方は第1章からお読みください。
今回は、ユーロ円以外の通貨ペアについて調べてみました。
ドル円、ユーロドル、ポンドドル、ポンド円です。
比較の為に、ユーロ円のデータも掲載します。
時間足とMAのクロス確定後の挙動の関係
検証方法
調べ方はこれまでと同様で、GC確定でロングエントリー、DC確定でショートエントリー。
決済は、各時間足の1本分、2本分、3本分に相当する時間にしています。
・通貨ペア USDJPY(ドル円)、EURUSD(ユーロドル)、EURJPY(ユーロ円)、GBPUSD(ポンドドル)、GBPJPY(ポンド円)
・時間足 5分足、15分足、1時間足
・SMA 5、20、75、100、200からの全組み合わせ
・GC確定でロングエントリー、DC確定でショートエントリー
・決済は各時間足の1本分、2本分、3本分に相当する時間
・一応SLTPはそれぞれ1000pipsに設定
統計期間は2015年1月~2021年9月末です。
スプレッドはドル円 0.5pips、ユーロドル 0.7pips、ユーロ円 0.8pips、ポンドドル 1.2pips、ポンド円 1.1pipsに設定して行っています。
単純に勝率の比較を行っています。
収支は大体マイナスですが、黄色のハイライトはプラスだった組み合わせです。
ただし、右肩上がりになるような感じではありません。
5分足の結果
15分足の結果
1時間足の結果
結果の考察
どの通貨も同じような傾向でしょうか。
ポンドドルが若干弱い感じですが、スプレッドが広い影響もあると思います。
長い時間足の方が結果が良い点や時間の経過とともに勝率が上がることを何かに利用できるかも知れません。
スプレッド負け
単純に考えると、逆にエントリーをすれば良さそうな気がします。
しかし、負けの全てが逆行しているわけでは無く、エントリー方向に進んではいるもののスプレッド分負けているパターンもあります。
とすると、スプレッドの影響が小さめの長い時間足で逆エントリーをしてみてはどうか?と考えました。
いくつか試した結果、ユーロ円の1時間足でSMA100と200の組み合わせで分かりやすい結果になりました。
GCでショートエントリー、DCでロングエントリーをして、1時間後に決済した結果が以下になります。
急に上昇しているのは、2016年6月のブレグジット関係での動きによるものです。
そこを除いても緩やかに右上がりになっていますね。
ただ、勝率は50.61%です。
普通にエントリーした場合が41.22%なので合わせても91.83%で約8.2%足りません。
この8%ちょいがどこに行ったのか探ってみました。
2つの逆のロジックが、同じタイミングで本当に逆にエントリーしているかを調べたところ、それはOKでした。
ただ、エントリーの価格は違っています。
これはスプレッドのせいでしょう。
そして、どちらも負けているパターンが全245エントリー中21回ありました。
この21回は全て1pips以下のもので、スプレッド負けですね。
この分が、21/245なので約8.5%です。
これでだいたい帳尻が合います。
まとめ
この検証をやっている理由は、移動平均線のクロスのタイミングはその時の値動きとリンクしているわけでは無いからです。
例えば、移動平均線をロウソク足が上抜けした…とかRSIが70を超えた…というような場合は、その瞬間は価格は上昇していますよね?
しかし、2本の移動平均線がゴールデンクロスした場面は、価格が上昇している事もあれば下降している事もあります。
この割合を調べたかったのです。
現時点での考えですが、4回分の内容を見るとクロス確定のタイミング自体に優位性はあまり感じません。
ただ、それは時間足や移動平均線の期間を限定しているから余計に思う事かも知れません。
トレンドの始まりでは必ず移動平均線のクロスが起こっています。
なので、このクロスをどう使うかでしょうね。
今のところノーアイデアですが、まだ気になることはあるのでそれを調べなら考えていこうと思います。
この続きはこちら。
最後までお読みいただきありがとうございます。
EA化について
EA作成にはレッツリアルの無料ツールを使用しています。
また、プログラムの勉強とカスタマイズ性を考えて以下のサイトを参考に独自に改変も行っています。