時間指定エントリーロジックの検証5 ~ 仲値トレード②
前回、仲値後のドル円売りトレードについて検証しました。
今回はその続編です。
前回の記事はこちら。
前回は、TPを70pipsにし、SLを70pips→27pipsという設定で検証しました。
今回は、TPを下げてライトな感じにする設定での検証です。
まぁ、検証というよりは結果を見る感じです。
ドル円の仲値トレードライト版の検証
前回の2パターンは、仲値の時間にショートエントリーをし、決まった時間で決済する事がメインのロジックでした。
SLを70pipsから27pipsに下げる事で、大きな損は出さない設定で終わっています。
今回はTPも下げて、ある程度利益が出たら利確してしまう設定を考えました。
基本ロジック
・通貨ペア USDJPY(ドル円)
・日本時間 9:55にショートエントリー
・決済時間 夏時間は11:25、冬時間11:17
・TP 15pips、SL 27pips
あらかじめ、最適化により手ごろなTPを求め15pipsとしています。
また、決済時間も冬時間は変更しています。
(TP70バージョンは、冬時間11:42でした。)
バックテストについて
バックテストはOANDAのMT4、デューカスコピーのヒストリカルデータを使用。
1分足の始値のみで、スプレッドは0.5pipsに設定して行っています。
※全ティックと始値のみでほぼ同様の結果です。
2005年1月~2021年1月までの結果
夏時間と冬時間別の特徴は前回である程度分かったので、通年で見ていきます。
各年ごとの成績
曜日ごとの成績
TP70の設定では16年間負けなしでしたが、この設定だと2014年にマイナスになっています。
この年は、大きく伸びる可能性を潰してしまっている回数が多いのでしょうかね。
ポジション保有時間と収支の比較
前回の設定と比較すると、純益が減り勝率が上がる感じですが、特徴的なのは保有時間と収支の関係だと思います。
グラフからそれぞれの特徴を見てみましょう。
TP70 SL70
TPSLで決済されるものは少なく、決済時間にどこにいるか?という感じでしょうかね。
純益 783030円
勝率 55.77%
平均勝ち 1130.70円
平均負け -999.21円
TP70 SL27
TP70SL70のパターンのうち、決済時間前に大きく逆行したポジが27pipsで切られている状態です。
決済時間まで待てば、もう少し戻ったりプラ転した可能性はありますが、1回で大きな損はないでしょう。
純益 750300円
勝率 55.41%
平均勝ち 1130.84円
平均負け -999.80円
TP15 SL27
決済時間前にある程度利益が出たら拾っていく感じですね。
当然ですが、決済時間に残っているのは-27pips~+15pipsの間のポジションです。
冬時間では決済時間も早まっていますし、長く保有するリスクを低減するライト設定でしょうか。
含み益が反転してマイナスになることを避けられる場合もありますが、伸びる可能性を潰す場合もありますね。
純益 617500円
勝率 57.89%
平均勝ち 975.12円
平均負け -987.78円
結果の考察と裁量トレードでの活用法
ドル円の特徴としては、短時間で値幅のある大きな動きはそれほど頻繁ではないと思います。
どちらかというと、ある程度の幅で上下することが多いような気がします。
そういった点を考えると、利益が出ていたのに戻される事も良くあるので、ある程度の利益で確定するのもありかなと思います。
バランス的にはTP70 SL27が良いように個人的には思いますが、まぁ好みの問題でしょうかね。
ただ、この記事を書いた現時点(2021年2月2週目)で、今年はマイナスの状態です。
これから上がっていくのか、今年は調子が悪いのか…
裁量トレードでの活用法
エントリーも決済もハッキリしているので、やるならEA化が良さそうです。
EAじゃなくても証券会社のアプリで時間指定ができるものもあると思うので、それとIFOを組み合わせればできますかね。
敢えて裁量を加えるなら、決済方法を普段のトレードで使っている根拠に変える事でしょうが、それなら普段のトレードで良いんじゃないかと…。
EA化に関してですが、このロジックだとレッツリアルのツールを使えば無料で簡単にできます。
検証のためにサマータイム判定等のソースを加えていますが、実運用では無くても大丈夫です。
決まった時間にエントリーし、決まった時間に決済する条件で作るだけです。
夏時間と冬時間の切り替わりは手動で行っても年に2回です。
EAなんか作った事ないっていう人でも、ちょっとの努力でできる範囲ですので、欲しい方は頑張って見てください。
以上、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。