移動平均線を使ったロジックの検証3 ~ ゴールデンクロス・デッドクロス③
FX裁量トレードの手法を強化するためにEAを使ってロジック検証を始めたのですが、今ではすっかりEAに嵌っています。
自作EA作成のためにプログラムの勉強をしながら、ツールも使ってロジック検証を行っています。
ゴールが見えていて、こうやれば勝てますよって話ではありません。
勝てるロジックが無いかな?って探している最中の僕の検証状況をアウトプットしているだけです。
もしかしたらこの中に、みなさんにとってのヒントが有るかもしれないし、無いかもしれないし…
今回は、移動平均線のゴールデンクロス(GC)、デッドクロス(DC)について検証の第3章です。
スタートの記事はこちら
今回は、前回の結果を受けて、移動平均線(MA)のゴールデンクロス(GC)・デッドクロス(DC)を入り口にして、決済方法を変えたりフィルターをかけることで良くなるものは無いか?というのを探ります。
GCDCのドテンロジックのメリット・デメリットを確認することで、改善点のヒントが見つかるかも知れません。
第1章でも触れていますが、もう一度確認してそこを潰していく流れで考えようと思います。
GCDCドテンロジックのメリット・デメリット
ポンドドル5分足でSMA25とSMA200のクロス場面で特徴を見ていきます。
メリット
下の図1は、AのGCでロングエントリー、BのDCで決済です。
図2は、AのDCでショートエントリー、BのGCで決済です。
大きなトレンドが出たときは獲れる幅が大きいのが特徴です。
デメリットのところで出てくる反応が遅いという点はありますが、頭と尻尾はくれてやれの観点からも十分でしょう。
図1
図2
デメリット
デメリットは、クロスしたから価格が動くのではなく、動いたからクロスするので反応が遅れる事です。
図3のように、上がりきったところでGCが発生するような場面です。
トレンドの調整局面や終了場面、レンジ相場で多く見られる特徴です。
図3
また、レンジ相場では図3が繰り返されて何度も往復ビンタをくらうこともあります。
図4は、ABロング、BCショート、CDロング、DEショートで、全部負けです。
図4
如何に図3や図4を回避しながら、図1や図2の良さを残すか…
デメリットを緩和する方法
SMAの組み合わせを変える
図4のデメリットを減らす方法として、SMAの期間を変えて組み合わせるというのもあると思います。
第2章でやった方法です。
その時の結果を確認します。
図4に第2章で最適化したSMA90(ピンク)とSMA700(白)を表示してみました。
図5
往復ビンタを繰り返していたこの区間でのクロスは無くなりました。
取引数も半分以下になり、無駄なエントリーが減った事が伺えるデータになっていました。
グラフ的には以下の感じです。
SMA25-200
SMA90-700
なかなかの効果でちょっとビックリ 笑
この後の流れは色々考えられますが、まず決済方法にTPSLを追加してみます。
TPSLを設定する
TPSLを設定することで、無駄に含み損状態を続けることは減ると思いますが、伸びる芽を摘んでしまう恐れもあります。
単にTPSLを設定するだけでは効果は薄い気もしますが、やってみることで何かが見えるかも知れません。
基本ロジック
・通貨ペア GBPUSD(ポンドドル)5分足
・短期SMA90と長期SMA700のGCでロングエントリー、DCで決済
・短期SMA90と長期SMA700のDCでショートエントリー、GCで決済
・TP100、SL100に設定
バックテストについて
バックテストはOANDAのMT4、デューカスコピーのヒストリカルデータを使用。
始値のみで、スプレッドは1pipsに設定。
※全ティックと始値のみでほぼ同様の結果です。
EA化について
今回のEA作成にはレッツリアルの無料ツールを使用しています。
また、今回のEAはこのツールだけでも十分ですが、プログラムの勉強とカスタマイズ性を考えて以下のサイトを参考に独自に改変も行っています。
2005年1月~2021年2月中盤までの結果
TPSL設定前の勝率は31.8%、平均勝ち13055円、平均負け5560円でした。
何故か勝率が上がっています。
含み益が反転してマイナスになるのをいくつか防げているんでしょうね。
平均勝ちは思った通り減ってますね。
平均負けはそれほど変わっていません。
この後、最適なTPSLの値を探っていく流れになりますが、今のところそれほど効果が無いかも?という印象です 苦笑。
結果の考察と裁量トレードでの活用法
今回はあまり進んだ感は無いですが、考えながらじっくり進めます。
今後の構想は、図3のようなこともあるのでロジック決済を何か考えたり、SLをどう設定するか等の決済関係を整える事や
図4などの場面を避けたり、トレンドに逆らわないエントリーフィルターをどうするか?を色々と組み合わせながら探ってみようと思っています。
今回の分はイマイチの手ごたえという感想ですが、TPSLの設定を探ることで何か見えるかもしれないという期待もあります。
引き続きやっていきます。
裁量トレードでの活用法
他の環境認識と組み合わせて、図1や図2の状況を見つけられると強いですよね。
まぁ簡単ではないですが、トリガーとしてクロスを合図にするのはありですね。
大きなトレンドが出ている時は、長期MAからずっと乖離した状態なので、逆のクロスで決済するとか長期MAを割り込んで決済するなど利確の目安も分かりやすいと思います。
ただ、図3や図4な事もありますので、外れた時に粘らないのが得策だと思います。
全てを機械的に拾うEAよりは柔軟にできそうな気がします。
ただし、くれぐれも損切りはしっかりね。
この続きはこちら。
最後までお読みいただきありがとうございます。