時間指定エントリーロジックの検証8 ~ 仲値トレード③ー3
仲値に向けてドル円の買いを仕込むトレードの検証完結編です。
スタートは以下の記事ですので、まだの方はそちらからご覧ください。
前回までの検証で、仲値に向けてのドル円買いトレードは金曜日に優位性があると考えました。
今回で完結ですが、仕込みの最適な時間やSLのなどを設定し結果を見ていきます。
仲値に向けたドル円買い 金曜日のトレード検証
最適な時間は、夏時間と冬時間で違うと考えてそれぞれで最適化を行いました。
過去の傾向では、夏時間は日本時間の8:30、冬時間は日本時間の9:02がバランスの良い感じでした。
その設定を用いた結果を見ていきます。
基本ロジック①
・通貨ペア USDJPY(ドル円)
・夏時間 日本時間 8:30にロングエントリー
・冬時間 日本時間 9:02にロングエントリー
・日本時間 9:55に決済
・TPSLは設定しない
バックテストについて
バックテストはOANDAのMT4、デューカスコピーのヒストリカルデータを使用。
1分足の始値のみで、スプレッドは0.5pipsに設定して行っています。
※全ティックと始値のみでほぼ同様の結果です。
2005年1月~2021年2月前半までの結果
総合成績
(夏時間)
(冬時間)
各年ごとの収支
(夏時間)
(冬時間)
日別の収支
(夏時間)
(冬時間)
ここ数年は右下がりで、昨年に関しては夏冬ともにマイナスです。
ただ、下がった翌年は上がっている傾向もありますね。
このロジックは仲値のトレードなので、基本的に決済時間は仲値にするのが妥当と考えます。
しかし、明らかに逆行している場合などは、ある程度のところで区切りをつけた方が良いかも知れません。
ということで、SLを設定した結果を見ていきます。
基本ロジック②
夏時間と冬時間でエントリータイミングや保有時間が違うので、SLもそれぞれの値にしています。
・通貨ペア USDJPY(ドル円)
・夏時間 日本時間 8:30にロングエントリー
・冬時間 日本時間 9:02にロングエントリー
・日本時間 9:55に決済
・SL 夏時間 40pips、冬時間 23pips
・TPは設定しない
2005年1月~2021年2月前半までの結果(SLあり)
総合成績
(夏時間)
(冬時間)
各年ごとの収支
(夏時間)
(冬時間)
日別の収支
(夏時間)
(冬時間)
夏時間は、SLを設定することで若干パフォーマンスが落ちています。
ただ、SLに影響があったポジションは数ポジのようです。
朝からバイーンバイーンと上下した時に耐えたことで戻った事があったのでしょう。
冬時間は、効率よく損を切り捨てられているようです。
いずれも結果論なので、今後にどう影響するかは分かりません。
2005年1月~2021年2月前半までの結果(SLあり通年)
最後に、これまでの設定をすべて盛り込んだ通年のデータです。
結果の考察と裁量トレードでの活用法
仲値に向けたドル円の買いトレードは色々とあるようですが、単純に時間でエントリーするタイプだとこのような結果になりました。
あくまでも僕の想像ですが、週末は輸入の支払いが集中しやすいのでしょうかね。
そして、月末は輸出企業がドルを円に換える?
これまで3回に渡り見てきた結果からすると、特徴が偏っている日には有効ですが、それ以外の日は特に優位性は無さそうです。
まとめると、月の終盤を除いた金曜日の仲値の前は、ドル円が買われやすい傾向にある…という感じでしょうか。
もちろん、別のやり方でもっと優位性を見出せる可能性はありますかね。
週に一回のエントリーで、実需にも影響される内容なので、長期間のトータルで考える必要がありますね。
2~3か月の連敗も覚悟が必要です。
夏時間はSLなしの方が良い結果ではありますが、過去にあった特殊なパターンで上下した相場の影響だと思われます。
その様な部分を除くと、上記のSL設定は妥当なところと考えています。
極端なドカンを避けるのは大事です。
裁量トレードでの活用法
エントリーも決済もハッキリしているので、やるならEA化が良さそうです。
ただ、エントリー時間に関しては日によってベストな時間が前後することが考えられます。
値動きの状況を見て、裁量判断で押し目買いをするというのはありだと思います。
他の部分に関しては、あまり弄っちゃうとバランスが崩れるかもしれません。
EA化に関して
EAを作ったことが無い人でもツールを使えば簡単にできる範囲のロジックです。
レッツリアルのツールを使えば無料で作ることも可能です。
検証のためにサマータイム判定等のソースを加えていますが、実運用では無くても大丈夫です。
曜日を指定し、決まった時間にエントリーし、決まった時間に決済する条件で作るだけです。
夏時間と冬時間の切り替わりは手動で行っても年に2回です。
逆に、年に2回の事なのに常時サマータイム判定をする必要はないと思います。
欲しい方は頑張って作ってみてください。
3回に渡る長文になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。