移動平均線を使ったロジックの検証8 ~マルチタイムフレームでの順張り②
FX裁量トレードの手法を強化するためにEAを使ってロジック検証を始めたのですが、今ではすっかりEAに嵌っています。
自作EA作成のためにプログラムの勉強をしながら、ツールも使ってロジック検証を行っています。
ゴールが見えていて、こうやれば勝てますよって話ではありません。
勝てるロジックが無いかな?って探している最中の僕の検証状況をアウトプットしているだけです。
もしかしたらこの中に、みなさんにとってのヒントが有るかもしれないし、無いかもしれないし…
今回は移動平均線のマルチタイムフレーム分析による順張りロジックの検証第2章です。
このシリーズ第1章はこちら。
前回終了時点では、きれいな右肩下がりの状態です。
エントリーや決済を変えたり、フィルターをかけることで改善されるのか?
また、どんな効果があるのかないのか…その辺りを見ていきます。
マルチタイムフレーム分析による順張りロジックの検証
課題の確認
第1章で見えた課題を確認します。
第1章をまだご覧になっていない場合は、そちらを先にお読みください。
図1
エントリー条件の関係で、赤枠の部分を獲り逃している。
青枠の部分で損切りを繰り返す。
黄枠の部分は獲れている。
この部分は割とトレンドが出ている場面なので、もっと難しいことかもしれませんが、これらが改善できるように考えてみます。
変化の比較のために第1章の最後の状態を貼っておきます。
図2
エントリー条件を変える
現在のエントリー条件は、5分足SMA10の向きが反転した時としています。
その場合、図1の赤枠の部分は、エントリー可能範囲のオレンジ線よりも前にエントリー条件になっているのでスルーされてしまいます。
図1のオレンジ線は、4時間足SMA10、1時間足SMA10、15分足SMA10の全てが同じ向きの時の範囲です。
なので、5分足SMA10も同じ向きならエントリーという条件に変えてみます。
決済はそのままで、5分足SMA10の反転です。
結果は図3です。
※4時間足、1時間足、15分足のSMAに関しては、第1章の後半に書いたように5分足に換算した方が反応が早いのでそちらを採用します。
5分足SMA10、30、120、480の設定です。
図3
取引数が1万回増えました。
図1の赤枠のようにトレード可能範囲の始まりで除外されていた分ですね。
ただ、図1のようなトレンドがはっきりしている場面は勝ち数になりますが、ヨコヨコの場面では無駄撃ちが増えるようです。
エントリーを変えたことで、どのような変化があったか比較してみます。
図4の左側は最初のエントリー条件、右側は今回のエントリー条件です。
図4
赤枠で囲まれた2列は、狙い通りにいったポジションです。
青枠の2列は、余計なエントリーが増えてしまった部分です。
このエントリーではあまり効果は無さそうです。
それと、決済部分にもロスが見られます。
図5
SMAの反転を待っているとやはり遅くなっています。
青矢印のように獲れれば良いのですが…
エントリーと決済に高値・安値の更新を使う
4時間足、1時間足、15分足が同じ向きに動いている状況なので、5分足も同じ方向に進みそうな兆候でエントリーすることを考えました。
ロングエントリーのトリガーは、終値が前の足の高値を超えて確定した場合。
ショートエントリーのトリガーは、終値が前の足の安値を超えて確定した場合。
決済条件も高値安値を使います。
ロングの決済条件は、1本前の終値が2本前~5本前の安値より低い場合。
ショートの決済条件は、1本前の終値が2本前~5本前の高値より高い場合。
5本で見るのが良いかは分かりませんが、本数が少ないとちょっとした戻りで刈られてしまうし、多すぎると損切りの場合に深くなってしまいます。
イメージとしては図6の感じです。
図6
図6は図1の赤枠の部分で、上記の条件で34pipsくらい獲れることになります。
この条件で試した結果が図7です。
図7
相変わらずの右肩下がりですが、少し変化が見られました。
取引数がやや減りましたが、勝ち数が増えて負け数が減っています。
大きく獲れるところは獲れ幅が増え、余計なエントリーは少し減らせたようです。
また、決済が遅く、含み益だったのが損切りで終わってしまっていた部分が少し解消できたのでしょう。
ただ、新たに増えた余計なエントリーや、損切りが多くなった例もあるようです。
図8の赤枠は利益が伸びた部分、青枠は余計なエントリーが増えたり損切りが遅くなっています。
図8
こっちが良くなれば、あっちが悪くなる…イタチごっこですね。
余計なエントリーが多すぎる部分を何とかしなければならないようですが、トレンドの判断に問題があるようです。
長くなってきたので一旦区切って、次は、フィルター部分を見直して改善できるか?
という観点で検証したいと思います。
結果の考察と裁量トレードでの活用法
トレンドが出ている時には良いのですが、レンジ相場やトレンドの終盤で損切りを繰り返してしまいます。
とにかく無駄に負ける部分を減らさなければお話になりません。
エントリー条件だけでは絞れそうにないですね。
フィルターが各時間足のSMAの傾きが揃ったときという条件なので、図9の左の場合は良いですが、右の場合だと上手くいきません。
図9
右のチャートでもたまたま4本が同じ向きに揃う瞬間がありますよね。
そういった場面や、トレンドの転換場面を如何に避ける事ができるか…
まぁ、ずっとこれに苦しめられてきてるんですけどね。
次回はその辺りを中心に検証します。
裁量トレードでの活用法
上手くいっている状況ではないので、活用できることはありませんよね。
ただ、高値・安値を使ったエントリーや決済は効果があったと思うので、タイミングの取り方としては使ってみるのもありかも。
何本が良いかは詳しく確かめていませんので、研究してみてください。
この続きはこちら。
最後までお読みいただきありがとうございます。
EA化について
今回のEA作成にはレッツリアルの無料ツールを使用しています。
また、プログラムの勉強とカスタマイズ性を考えて以下のサイトを参考に独自に改変も行っています。