移動平均線を使ったロジックの検証4 ~ ゴールデンクロス・デッドクロス④
FX裁量トレードの手法を強化するためにEAを使ってロジック検証を始めたのですが、今ではすっかりEAに嵌っています。
自作EA作成のためにプログラムの勉強をしながら、ツールも使ってロジック検証を行っています。
ゴールが見えていて、こうやれば勝てますよって話ではありません。
勝てるロジックが無いかな?って探している最中の僕の検証状況をアウトプットしているだけです。
もしかしたらこの中に、みなさんにとってのヒントが有るかもしれないし、無いかもしれないし…
今回は、移動平均線のゴールデンクロス(GC)、デッドクロス(DC)について検証の第4章です。
スタートの記事はこちら
第3章では、GCDCのドテンロジックにTPSLを追加して試すところまでやりました。
今回は、TPSLの最適化がメインですが、ドテン無しのパターンや両建て有りのパターンなども見てみます。
パターンを変えてTP・SLを設定する
第3章に出てきたデメリットを緩和するためにTPSLの設定は効果があるのか?
第3章では適当にTP100、SL100と設定して試みました。
今回は、TPSLを最適化しながらSMAの期間も再調整する形で進めます。
パターンは3種類です。
既に最適化済みの結果を見ていく形で進めます。
比較のために、第3章で行ったGCDCドテンSMA90-700、TP100 SL100の結果を再掲載しておきます。
図1
EA化について
今回のEA作成にはレッツリアルの無料ツールを使用しています。
また、今回のEAはこのツールだけでも十分ですが、プログラムの勉強とカスタマイズ性を考えて以下のサイトを参考に独自に改変も行っています。
基本ロジック①~GCDCドテンにTPSLを設定
・通貨ペア GBPUSD(ポンドドル)5分足
・短期SMA90と長期SMA700のGCでロングエントリー、DCで決済
・短期SMA90と長期SMA700のDCでショートエントリー、GCで決済
・TP200、SL59に設定
バックテストについて
バックテストはOANDAのMT4、デューカスコピーのヒストリカルデータを使用。
始値のみで、スプレッドは1pipsに設定。
※全ティックと始値のみでほぼ同様の結果です。
2005年1月~2021年2月中盤までの結果
図2
図1のTP100 SL100と比べると、利確は伸ばし、損切りは早くということになるので、勝率は落ちますが損小利大に近づいた形です。
決済がロジックとTPSLの2パターンになったので、無駄に保有している時間は減っていると思います。
ドローダウンが小さくなり、収支は倍以上になっているので効果はありのようです。
基本ロジック②~決済はTPSLのみ
・通貨ペア GBPUSD(ポンドドル)5分足
・短期SMA85と長期SMA250のGCでロングエントリー
・短期SMA85と長期SMA250のDCでショートエントリー
・TP225、SL70で決済
2005年1月~2021年2月中盤までの結果
図3
決済がTPSLしかないため、どちらにも届かない間はずっと保有することになります。
勝率が低いですが、リスクリワードが1:3以上あるために勝てるロジックのようです。
ただ、保有中に新たなクロスがあってもエントリーしないために以下のような獲りこぼしが起こることも考えられます。
図4
A地点でのGCによりロングエントリー。
その後、相場は下降トレンドになりB地点でDCになるが、Aでのロングを保有中のためスルー。
結果、Bからのショートを獲りこぼす…。
まぁ、第3章の図4のようなレンジでの往復ビンタを避けるフィルターにもなることも考えられますね。
どちらかというと、そのフィルターの方が機能しているのかも知れません。
一応、上記のような獲りこぼしの対応策として、両建てでのロジックでも検証してみました。
基本ロジック③~決済はTPSLのみだが、売り買い各1ポジずつエントリー可
・通貨ペア GBPUSD(ポンドドル)5分足
・短期SMA95と長期SMA700のGCでロングエントリー
・短期SMA95と長期SMA700のDCでショートエントリー
・TP240、SL50で決済
・売り買い各1ポジずつの両建てあり
2005年1月~2021年2月中盤までの結果
図5
獲りこぼしを補う狙いのはずが、逆に負けを増やしてしまった形になりました。
結果の考察と裁量トレードでの活用法
今回の部分では、基本ロジック②が一番悪いかな?と予想していたのですが、大外れでした 笑。
結果としては、両建て無しのTPSL決済が良かったわけですが、バランス的にはロジック決済ありでTPSLを設定する方が良さそうな気がします。
現状では、SMAの期間が無理やり合わせた値であることや取引数が少ない事が気になります。
実運用が目的なので、それなりに取引数が確保できるメジャーなMAの組み合わせで、エントリートリガーをGCDCにし、決済ロジックを別に用意してTPSLを設定する…
そんなに上手くいくかいなって感じですかね。
次回はそういう路線で行こうかと考えています。
裁量トレードでの活用法
他の環境認識と組み合わせてトレンドの出始めのGCDCが察知できれば強いと思います。
長期と短期のEAが乖離している間は伸ばす方針が有効そうです。
むやみにクロスでエントリーするのは危険、損切りは深くし過ぎないようにって感じでしょうか。
この続きはこちら。
最後までお読みいただきありがとうございます。