RSIを使った順張りロジックの検証①
色々なロジックをEA化して検証しています。
検証の過程も含めてアウトプットしているので、ゴールが見えていて、こうやれば勝てますよって話ではありません。
もしかしたらこの中に、みなさんにとってのヒントが有るかもしれないし、無いかもしれないし…
今回は、RSIで順張りをイメージしたロジック検証の第1章です。
順張りの定義も人それぞれだし、難しい面はありますが、考え方も説明しながら進めていきます。
RSIで順張りを考える
RSIは、買われ過ぎ売られ過ぎを判断するのにつかわれるものですが、その特性を利用してトレンドフォローや押し目買い戻り売りを考えようと思います。
RSIの詳細については、Google先生に任せます。
買いゾーンと売りゾーン
RSIの50を基準にして、上と下に分けてみてみましょう。
図1
図1の黄色い横線がRSI50のラインです。
図の左側は、黄色いラインの上にRSIがあり、チャートは上昇傾向です。
右側は、逆で黄色いラインの下にRSIがあり、チャートは下降傾向です。
これを基に、RSI50より上は買いが有利なゾーン、下は売りが有利なゾーンと考えたわけです。
これと別のトレンド判断を合わせて、
上昇相場でRSI50を上抜けしたらロングエントリー、下降相場でRSI50を下抜けしたらショートエントリーという想定で検証を始めます。
トレンド判断にMAとロウソク足の位置関係を使う
まずはトレンド判断に移動平均線(MA)とロウソク足の位置関係を使ってみます。
ロウソク足がMAより上で、RSIが50を上抜けしたらロング、ロウソク足がMAより下で、RSIが50を下抜けしたらショートです。
図2はロングエントリーの例で、チャートの水色の線がMAです。
赤丸のところでRSIが50を上抜けしているので、矢印のところでロングエントリーになります。
図2
このエントリーロジックを基に、通貨ペアや時間足、決済方法などをいくつか変えて試みました。
今回は詳しくやらずに、その中で良さげだったものを紹介します。
基準のRSI50も少しずらしている部分もあります。
基本ロジック①
・通貨ペア USDJPY(ドル円)
・時間足 5分足
・RSIの期間 18
・トレンド判断の移動平均線 SMA95
・TP70、SL40に設定
《ロングエントリー》
・1本前の終値がSMA95より上
・2本前のRSIが49より下で1本前が49より上(上抜け)
《ロング決済》
・1本前のRSIが68より上(利確)
・1本前のRSIが20より下(損切り)
《ショートエントリー》
・1本前の終値がSMA95より下
・2本前のRSIが50より上で1本前が50より下(下抜け)
《ショート決済》
・1本前のRSIが29より下(利確)
・1本前のRSIが87より上(損切り)
バックテストについて
バックテストはOANDAのMT4、TDS(デューカスコピーのヒストリカルデータ)を使用。
全ティックで、スプレッドは0.5pipsに固定で設定。
2015年1月1日~2021年5月31日の結果
下がっていく感じではありませんが、特定の2つの期間で上昇しているだけのように見えます。
RSIの基準が50だと、押し戻りにしては浅めで、トレンドフォローにしては遅めになり値幅が取れないのかもしれません。
少し見方を変えてみます。
RSIでの順張り逆張り
RSIで良く使われる手法の一つに、「30でロング、70でショート」というのがあります。
逆張りの手法として使われることが多いと思いますが、トレンド判断と合わせれば押し目買い・戻り売りと捉える事もできるのではないか?と考えました。
ということで、MAとロウソク足の位置関係をトレンド判断とし、エントリー位置を変えて試してみました。
30や70だとなかなか行かないので、RSIの期間を短めにすることで反応を良くしています。
これについても、通貨ペアや時間足を変えて試しましたが、ドル円の5分足が一番良かったので、基本ロジック①とも比較してみてください。
基本ロジック②
・通貨ペア USDJPY(ドル円)
・時間足 5分足
・RSIの期間 9
・トレンド判断の移動平均線 SMA75
・TP60、SL45に設定
《ロングエントリー》
・1本前の終値がSMA75より上
・2本前のRSIが30より下で1本前が30より上(上抜け)
《ロング決済》
・1本前のRSIが70より上(利確)
・1本前のRSIが10より下(損切り)
《ショートエントリー》
・1本前の終値がSMA75より下
・2本前のRSIが70より上で1本前が70より下(下抜け)
《ショート決済》
・1本前のRSIが30より下(利確)
・1本前のRSIが90より上(損切り)
2015年1月1日~2021年6月前半の結果
基本ロジック①よりはバランスが良い気がします。
ただ、横ばいの期間が長いですね…
結果の考察
トレンド判断と合わせて、RSIを使っての押し目買い戻り売りは悪くないと感じました。
トレンド判断の方法や決済方法等は、まだまだ考える余地があるので、これから色々と試そうと思います。
始めはしっかりトレンドが出てからという意味も込めてRSIの50を基準にしましたが、もっと深いところから狙った方が良いようです。
長期的にみて一方的に動いている相場なら良いですが、ある程度の幅でレンジになっているような場合は収支が横ばいになりそうです。
この辺は、トレンド判断の方法を変えて絞り込むことでもっと良くなる可能性があると思っています。
ということで、次回はトレンド判断を変えてみます。
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EA化について
今回のEA作成にはレッツリアルの無料ツールを使用しています。
また、今回のEAはこのツールだけでも十分ですが、プログラムの勉強とカスタマイズ性を考えて以下のサイトを参考に独自に改変も行っています。