本当に勝率80%なの!?モメンタムとADXを使った手法の検証
色々なロジックをEA化して検証しています。
検証の過程も含めてアウトプットしているので、ゴールが見えていて、こうやれば勝てますよって話ではありません。
もしかしたらこの中に、みなさんにとってのヒントが有るかもしれないし、無いかもしれないし…
高勝率を謳う手法のブログ記事や動画をよく見かけますよね。
今回はそんな手法を1つ検証してみました。
バイナリーの手法ですが、モメンタムとADXを使った高勝率の手法だそうです。
先日までADXの研究をしていたので、興味本位で確かめてみます。
まぁ、余興程度のつもりでお付き合いください。
ADX関連の検証記事はこちらもご覧ください。
モメンタムとADXを使った手法の検証
バイナリーオプションと勝率
バイナリーオプションはやった事が無いので詳しく分かりませんが、今より価格が上がるか下がるかを当てるゲームです。
当たれば払い出しがあり、負ければ掛け金は没収されます。
払い出し(ペイアウト)は、単に上下を当てるだけの固定倍率のものや、価格幅によって変動するものがあるようです。
そのペイアウト率によっても変わりますが、だいたい勝率55%ぐらいが損益分岐点になるような感じでしょうか。
FXのように大きな値幅が出そうなところを狙わなくても、次の足が陽線か陰線かを高確率で当てられる偏りを見つければ良いわけです。
要するに、勝率が重視して手法を考えれば良いということになります。
まぁ、FXのエントリーのヒントにもなるかも知れませんね。
手法の概要
今回の手法は、5分足でモメンタムとADXを使った逆張り手法です。
モメンタムやADXについての詳しい説明はGoogle先生にお任せします。
モメンタムとADXは、ざっくりいうとどちらも相場の勢いを表したインジケーターです。
今回の手法は、ADXの値が低い時にモメンタムが一定の値を超えたら逆張りをするというものです。
モメンタムでちょっと動いた様子が見えたけど、ADXから見たら相場に勢いはないので、戻るよね?
って感じでしょうか。
ありそうな話ですが、果たして55%を超えるような偏りがあるのでしょうか?
僕はこれを動画で見たのですが、検証期間が1日で通貨ペアによって勝率が55%~85%くらいになっていました。
そりゃあ1日だけなら高勝率の日もあるでしょ?
ってことで、いつもよりは短いですが1年間くらいで検証していきます。
基本ロジック
・通貨ペア USDJPY(ドル円)、GBPUSD(ポンドドル)、GBPJPY(ポンド円)、EURUSD(ユロドル)、EURJPY(ユロ円)、AUDUSD(オジドル)、AUDJPY(オジ円)
・時間足 1分足、5分足、15分足、1時間足
・ADXの期間 14
・ADXの値 35
・モメンタムの期間 21
・モメンタムの値 100.07、99.93
《ロングエントリー》
・ADXが35以下
・モメンタムが99.93を下抜け
(下抜けした1回のみ)
《ショートエントリー》
・ADXが35以下
・モメンタムが100.07を上抜け
(上抜けした1回のみ)
《決済》
・エントリーから5分後
ロングエントリーで次の足が陽線か?、ショートエントリーで次の足が陰線か?ということに絞って見ていきます。
エントリーは上抜け時、下抜け時に1回のみで、モメンタムが値より上や下に滞在している時は勢いが続いているので見送りです。
決済を5分後にすることで、次の足が陽線か陰線かを判断します。
トレードのイメージ
矢印の陽線は、ADXが35(点線)より下で、モメンタムが赤丸で100.07(点線)を上抜けて確定です。
この時点でショートエントリーして、次の足が陰線なら勝ちになります。
※図には他にも同様のエントリー条件になっている箇所がありますが、省略。
バックテストについて
バックテストはOANDAのMT4、TDS(デューカスコピーのヒストリカルデータ)を使用。
全ティックで、スプレッドは0.1に固定で設定しています。
スプレッドに関しては、次の足が陽線か陰線かを見たいだけなので0で良いかなと思ったのですが、それだとテストが上手くいかないので0.1にしています。
このため誤差がある可能性も考えられますが、0.1pipsで陽線か陰線かが変わるような状況はごく僅かでしょうし、それが勝敗に関係するようでは使い物になりません。
実際のバイナリーオプションでも配信レートのズレ?があったり、ペイアウト率が高いものにはスプレッドがついているものもあるようです。
0.1設定が妥当かは分かりませんが、次の足が陽線か陰線を当てる勝率計算として今回の検証を見てください。
2020年~1年間の結果
損益額は関係ありませんので、取引数、勝率、連勝連敗、辺りに注目して見れば良いかと思います。
ドル円
ユロドル
ユロ円
ポンドドル
ポンド円
オジドル
オジ円
まとめ
まぁ、この程度でもペイアウト率によってはプラスになるかも知れませんが、増えていく感じでは無いですよね。
時間帯を絞るとかの工夫で勝率を上げる事は可能かもしれませんが、別の事をやった方が良いと思います。
ちなみに、次のデータをご覧ください。
2020年9月15日のユロドルの結果です。
1日だけとか、短期間なら高勝率の結果が出ることもあります。
こういう部分を切り取って勝てるように見せているものもあるので気を付けましょうね。
何かヒントになる事でもあるかと思いましたが、特に収穫はなしかな…
他にもたくさん必勝法を謳っているバイナリー手法がありますが、どれも似たようなもんでしょうね。
それでも何かヒントが見つかるかもしれないので、今回の様な検証を時々やっていこうと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
EA化について
EA作成にはレッツリアルの無料ツールを使用しています。
また、プログラムの勉強とカスタマイズ性を考えて以下のサイトを参考に独自に改変も行っています。