移動平均線を使ったロジックの検証2 ~ ゴールデンクロス・デッドクロス②
FX裁量トレードの手法を強化するためにEAを使ってロジック検証を始めたのですが、今ではすっかりEAに嵌っています。
自作EA作成のためにプログラムの勉強をしながら、ツールも使ってロジック検証を行っています。
ゴールが見えていて、こうやれば勝てますよって話ではありません。
勝てるロジックが無いかな?って探している最中の僕の検証状況をアウトプットしているだけです。
もしかしたらこの中に、みなさんにとってのヒントが有るかもしれないし、無いかもしれないし…
今回は、移動平均線のゴールデンクロス(GC)、デッドクロス(DC)について検証の第2章です。
スタートの記事はこちら
前回は、移動平均線(MA)のSMA25とSMA200のゴールデンクロス(GC)とデッドクロス(DC)でエントリー&決済について調べました。
この設定だと優位性がある状態ではなかったので、今回はSMAの値を変えて、もっと優位性が高い設定が無いか探ります。
GCDCで優位性の高いSMAの値を探る
結論から言うと、極端な数値設定で最終的にプラスになるような場合はあります。
ただ、ちょっと目的とズレている感じもするので、とりあえず範囲を絞って検証してみます。
基本ロジック
・通貨ペア GBPUSD(ポンドドル)
・短期SMAと長期SMAのGCでロングエントリー、DCで決済
・短期SMAと長期SMAのDCでショートエントリー、GCで決済
・短期SMAを10~190の範囲で10ずつ変える
・長期SMAを200~1000のあいだで100ずつ変える
・上記の短期SMAと長期SMAの組み合わせ良いものを探す
・TPSLは設定しない
ストラテジーテスターのバックテストで、最適化の機能を使って検証します。
バックテストについて
バックテストはOANDAのMT4、デューカスコピーのヒストリカルデータを使用。
全ての時間足で回してみます。
始値のみで、スプレッドは1pipsに設定。
※全ティックと始値のみでほぼ同様の結果です。
EA化について
今回のEA作成にはレッツリアルの無料ツールを使用しています。
また、今回のEAはこのツールだけでも十分ですが、プログラムの勉強とカスタマイズ性を考えて以下のサイトを参考に独自に改変も行っています。
各時間足の結果(2005年1月~2021年2月前半)
1分足
SMA190とSMA1000
前回の設定では一方的な右下がりで1年半で資金切れでしたが、この設定ではプラスの期間もあり最後まで完走しました。
5分足
SMA90とSMA700
前回の設定では右下がりで完走できませんでした。
この設定だと、大きなドローダウンや停滞もありますが、なんとなく右上がり?っぽい感じもします。
15分足
SMA150とSMA300
前回の設定と雰囲気が似ていますが、マイナス着地をプラスに修正した感じでしょうか。
30分足
SMA30とSMA400
こちらもプラス着地に修正できた程度でしょうか。
1時間足
SMA150とSMA200
うーん 笑。
4時間足
SMA70とSMA700
収支自体はすごいのですが…
日足
SMA10とSMA300
平均すると年に2回くらいのトレードしょうかね…
設定した範囲や変更の幅が適切か?という問題もありますが、とりあえず1分足以外はプラスになる組み合わせがありました。
では、1分足でもプラスになる設定はあるのでしょうか?
1分足でプラスになる設定を探す
どの足でもそうですが、設定次第ではもっと良い結果になる場合があります。
上記の範囲では1分足はプラスになる設定はありませんでしたが、範囲を広げて探してみました。
SMA110とSMA4300
低勝率損小利大ですね 笑。
取引数と保有時間
GCDCでのドテンロジックなので常に売りか買いのどちらかのポジションを保有していることになります。
その割には取引回数が少ないと感じます。
16年ちょっとの期間での検証なので、営業日数は4200日弱くらいでしょうか。
それぞれのトレード数を見ると、平均にすると1日に2~3回のものから数か月に1回という感じですよね。
平均して考えるとそうなりますが、実際には細かく何度も持ち替える期間と長く同じポジションを持ち続ける期間になります。
含み益や含み損が増えたり減ったりしながら、ずっと持ってる感じになるわけです。
長く保有しているということはトレンドが続いている可能性が高いので、大きな勝ちになると思うのですが、効率が悪い気がします。
一応データを見て見ます。
1分足でプラスになるように調整したSMA110とSMA4300の組み合わせのパターンで見ることにします。
まずは保有時間のグラフです。
1分足のトレードなのに4時間以上も保有していものが非常に多いです。
中には42日間も保有しているポジションもありました。
つづいて保有時間と収支のグラフです。
決着がつくのに4時間以上かかるポジションが多いのですが、8日を超えてこないとトータルプラスにならないようです。
もちろん、それより短い期間でも勝ちのポジションはありますが、負けの方が大きいということですね。
決済になるまでに時間がかかる方がトレンドに乗って大きな収益になるのでしょう。
以下のグラフでも分かります。
ある程度の日数を超えると負けポジはありません。
でも、これ1分足のトレードなんですよね…
あ、勘違いしてもらいたくないことが1点あります。
これは、決済ロジックになるのに時間がかかって保有していたということで、決して耐えて長く持っていれば収益になるということではありませんよ。
とりあえず、この状態で深追いしても埒が明かないようなので一旦まとめます。
結果の考察と裁量トレードでの活用法
ここまでの部分で現在思っていることは、2本の移動平均線のGCDCドテンでは厳しそうだなということ。
ただ、ポンドドルでしか試していないので、他の通貨では違った結果になるかもしれません。
そして、GCDCの否定ということではなく、2本の移動平均線の単純なGCDCドテンではダメと感じるのです。
次回からは時間足を絞って、他のものと組み合わせたり、決済方法を考えるなどのアプローチをしていこうと思います。
個人的には1分足が好きなのですが、感触的には5分足が良さそうかなと思っています。
裁量トレードでの活用法
現時点で、これをこう使って…という具体的なアイデアは浮かびませんが、他のものと組み合わせたり、決済方法を考える事で優位性が高まる可能性はあると思っています。
また、環境認識としても有効なのではないでしょうかね。
まぁ、僕自身は答えが出ていない状態なのです。
これを使って利益を上げている人もいると思うので、逆に僕にヒントをください 笑。
続きはこちら。
最後までお読みいただきありがとうございます。