移動平均線からの乖離を使ったロジック検証2~エンベロープの順張り①
色々なロジックをEA化して検証しています。
検証の過程も含めてアウトプットしているので、ゴールが見えていて、こうやれば勝てますよって話ではありません。
もしかしたらこの中に、みなさんにとってのヒントが有るかもしれないし、無いかもしれないし…
今回は、移動平均線からの乖離を使った順張りロジック検証の第1章で最終章です。
第1章で最終章…
前回の逆張りロジック検証を終えてから、1週間ほど色々と試みました。
全くダメというわけではありませんが、これ以上追及しても無駄だなとの判断です。
ダメな例から学ぶこともあるかもしれませんので、どんなことを考えてどんな結果になったかまとめます。
エンベロープの順張りブレイクロジックの検証
ロジックの構想
レンジ相場の場合は、移動平均線からの乖離がある一定の範囲内で上下しています。
その範囲からどちらかにブレイクしたらトレンドの始まりと捉え、ブレイクした方向にエントリーするというのが基本の考えです。
レンジ内に戻ったら損切り、トレンドに乗れたら少し大きめに獲るイメージで、損小利大を狙いました。
下図1のような感じです。
図1
これはドル円の15分足のチャートです。
中央の白いラインはSMA200で、赤、水色、黄色は期間200のエンベロープです。
水色を外側に抜けたらその方向にエントリーで、赤で損切り、黄色で利確です。
図2のAのような水色の間で動いているような場面を避け、水色をブレイクしたBのような場面でトレードします。
図2
図2は、説明のために特徴がはっきりしている部分を抜き出しています。
実際にはいつもこのように上手くいくわけではありません。
図3のような水色と赤を行ったり来たりするような場面や図4のような大きく乖離した後の戻しでやられるパターンも多くあります
図3
図4
以上のようなことを踏まえて、勝率とリスクリワードの関係で上手くいくバランスが無いか探ってみました。
検索は、5種類の通貨ペアで時間足とエンベロープの偏差等を変えて行いました。
その中で一番マシだったものを紹介します。
基本ロジック
・通貨ペア USDJPY(ドル円)
・時間足 15分足
・エンベロープの期間 200 (SMA200の設定)
・エンベロープの偏差1を0.3、偏差2を0.1、偏差3を0.67に設定
・TP70、SL35に設定
《ロング》
・2本前が上の偏差1より下で、1本前が上の偏差1を上抜けて確定したらエントリー
・現在値が上の偏差2を下抜けで損切り、上の偏差3を上抜けで利確
《ショート》
・2本前が下の偏差1より上で、1本前が下の偏差1を下抜けて確定したらエントリー
・現在値が下の偏差2を上抜けで損切り、下の偏差3を下抜けで利確
バックテストについて
バックテストはOANDAのMT4、TDS(デューカスコピーのヒストリカルデータ)を使用。
全ティックで、スプレッドは1.2pipsに固定で設定。
2015年1月1日~2021年5月30日の結果
総合成績
エントリー時間と収支の関係
曜日と収支の関係
勝ったり負けたりで、負けてはいないけれども…という感じでしょうかね。
時間や曜日での絞り込みは出来そうですが、取引数の関係もありますし、根本的な課題があるように思いますので深掘りは止めました。
結果の考察
逆張りの時のも感じたことですが、ボラによって乖離の幅が変わるので、エンベロープの偏差を固定にするのは上手くいかないようです。
違う狙い方で何か良い方法が有るかも知れませんし、他のものと組み合わせることで上手くいくかもしれません。
ただ、ブレイクを狙うならエンベじゃなくても…っていう感じがします。
やはり、逆張りの方が使いやすいかも知れませんね。
これで、移動平均線からの乖離シリーズは一旦終了です。
調べたいことはたくさんあるので、次回はどうするか策定中。
EA化について
今回のEA作成にはレッツリアルの無料ツールを使用しています。
また、今回のEAはこのツールだけでも十分ですが、プログラムの勉強とカスタマイズ性を考えて以下のサイトを参考に独自に改変も行っています。